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築50年超の一軒家をセルフリノベーションした話 その1

あけましておめでとうございます。
去年の夏頃から家の改修やらなんやら色々やっていて、ブログに書こう書こうと思いつつもネタを溜め込み過ぎていたので重い腰を上げて消化していきます。

さてタイトルの通り築50年を超えている我が家、令和の今となっては内装も古臭く、家のあちこちにガタも来ているので、DIY趣味で増えた工具を活用して一室セルフリノベーションにチャレンジしました。(耐震補強工事などの重要な部分はプロにお任せしています)
1階と2階それぞれ1部屋ずつやりまして、今回は1階部分の記事です。

今回リブォームする一室。
この部屋は元々和室で畳だったのですが、誰かが素人工事で畳をフローリングに張り替えています。

が、どうやら雑な施工だった模様で写真の用にフローリングのつなぎ目部分が割れて踏むと沈むようになっていたり、立っているだけで気分が悪くなるレベルで部屋の水平が狂っていたりします。
危険が危なくてとても住めたもんじゃない。
あと床下からの隙間風が凄い。
土壁は祖父が素人なりに頑張って塗り直したそうですが、今となっては古臭い色合いで家族からは大不評。表面もガタガタです。


そして古い和室特有の大きな床の間。いらない。

今回やることは
・床の間を撤去して床に
・古いフローリングを剥がして断熱材を追加、新しいものに張り替え
・土壁に専用の固め剤を散布して直にクロスを貼る
主にこの3つ。




まずは床の間の破壊からですが、最初に気になったのがこの柱。

これが撤去して大丈夫な柱なのか分からなかったので調べてみると、
構造材に干渉していない、この柱を除いた近くの柱の間隔が1間(約1.8m)以下等々。
ただ、条件によって色々変わるそうなので、とりあえず近くの点検口から天井裏を覗いてみる。

柱上に何も無し。ただの化粧柱だったので取って大丈夫そうです。

まず柱周りから切り込みを入れて引き抜きます。
両方外側から釘で止まっていましたが、構造上釘を引き抜くのは無理そうなので、壁に埋まる程度の長さで切ります。

釘が見えている箇所をバールで引き抜いて行きます。

板を破壊して取り除き

間の壁を破壊。柱が引き抜けるようになりました。


柱が抜けてわりと自由に動かせるようになったのでバールの入る場所から引き抜いて行きます。

手前の板ははめ込んでいるだけだったので奥にスライドしたら取れました。

大引きみたいなものが出てきてヒヤっとしたけど、ただ乗っけているだけでした。いいのかこれは。

何はともあれ解体完了。
解体はハイチカのレシプロソー(解体用の電動のこぎり)にゼットソーの刃と900mmのバール、あとは細かいところをほじる用にマイナスドライバー&ハンマーが活躍しました。


次はフローリング剥がし。
色々調べたところ、こういうフローリングなら大体は根太とフローリング材をウレタン系ボンドとタッカー(端は隠し釘)で固定しているはずなんですが…

乗 っ て る だ け
なんだこれは…たまげたなあ。

終いの部分は乗せただけでしたが、他の部分はスリムビスで固定していました。
ボンドも使って無かったので撤去するのには楽でしたが。

それで全体を剥がした状態。

和室リノベでよくある畳だけ剥がして下の荒板は残し、その上に根太を重ねるやり方ですね。
例のフローリングが割れて沈んでいた部分ですが、フローリング同士の繋ぎ目部分に根太材を置いて補強してはいたんですが、固定せずただ置いただけなのでずれていました。それでそこに荷重が掛って割れて沈んだんですね。
それと荒板同士は隙間だらけで予想通り断熱材も無かったのでそら隙間風入るわなと。

使われていた根太材は35㎜角でそのまま使えそうなので、有効活用していきます。
ただ根太同士の間隔がバラバラなので一度外しました。

材料の買い出し&搬入。
 
下地用の合板や2階の床で使う垂木、床の間補修の下地用パテ、断熱材や透湿防水シートやクロス等。
1階の廊下が全部埋まりました。
材料費の詳細は2階編の最後で書きますが2部屋分で15万円分ぐらい。

友人が応援に来てくれたので床の間の補修と根太&断熱材施工を並行して進めていきます。

床の間部分の下地作りと壁の補修。
とりあえず足場となる部分が必要なので、元々使われている根太と同じ厚みの45㎜の垂木を90㎜ビスで固定。

後で更にこの上に45㎜垂木を交差で置きます。
元々床だった部分は荒板10㎜+35㎜角材で45㎜なのでこれで同じ高さになります。

床の間部分は畳寄せが無いので15㎜×30㎜材で作ります。

柱の切り欠きに合うように加工してはめ込み。スリムビスで斜めから固定。

下地用パテ(スキームV)で埋め。

柱の切り欠き部分の埋木。ノギスで寸法測って手ノコで加工して木工やすりで微調整。


なんか色違うけど家具で隠れるし気にしなーい。

この作業をしている間に根太と断熱材の取り付け進めて貰いました。

根太同士の間隔は芯~芯で303㎜。(部屋の端に来る部分は17.5㎜マイナスします)
根太の太さが35㎜なのでその分の数値を引いた268㎜の幅の木材を3枚切り出して定規にしました。毎回測るより楽ちんです。
一か所計算を間違えたので、根太を2本くっつけて置いて対処。

根太同士の水平調整は薄いベニヤを細かく切り出して使用。

断熱材もいちいち測って切るのは手間なので現物合わせになるように工夫。

断熱材を入れ終えたら、隙間に気密防水テープを貼り

透湿防水シートを乗せて、気密防水テープで繋ぐ。

透湿防水シートは表裏あるので間違えないように注意(1敗)。

合板を切りだして仮乗せ。マキタの充電式集塵丸ノコ大活躍。
合板同士はピッチピチになりすぎないように。床鳴りの原因になります。

この時点で部屋の端部分のみ合板と根太の重なる部分に印を打っておきます。

墨つぼで根太の位置に墨を打ち、38㎜ビスで固定。

はみ出た透湿防水シートをカッターでカット。

壁補修の残りを終わらせ、余ったパテで合板の節穴や土壁の凹みを補修。



ようやくクロス貼りに入れます。
まずアサヒペンの繊維壁砂壁押さえを塗って一日放置。
説明ではローラーで塗れって書いてあったけど全然塗り広がらなかったので、間柱とかに付かないようにいらないちりとりで塞ぎながらスプレーで撒き散らしました。

右が塗った方。ちょっと暗い色になってカチカチになっていました。


クロスを貼る場所の縦横寸法+50㎜ぐらいで切り出して、生糊を塗り、四隅にカットテープを貼る。
糊が乾かないように畳んで5~10分ほど馴染ませてから貼る。


全体を撫でバケで押さえつけながら貼り、地ベラで押さえつけながらカッターではみ出した部分を切り取り、カットテープを剥がします。
角はこういう感じで折り畳んで切りました。

これでしっかり貼り付かずに剥がれてくる場所があった場合はボンドコーキングをつけて補強しました。

クロスを切った後、縁周りに剥がれ防止にボンドコーキングを塗っています。
綺麗に塗りたい場合は画像のように養生テープでマスキングをしてから。

貼り終えた後。

エアコン裏はエアコンを取り換える予定があるのでまた今度。
遠目で見ると分かりにくいですが、土壁のデコボコがかなり目立っています。
自分は土埃さえ落ちてこなければどうでもいいのでこのやり方ですが、土壁にベニヤを貼ってその上からクロスを貼る方法の方がクロス貼りも楽で仕上がりも綺麗です。
ベニヤの加工の手間とベニヤ代がかかりますが。
ちなみに真壁はクロスとクロスが重なる部分がほぼ無いのでめっちゃ楽でした。

最後、フローリングを敷いていきます。
見た目が綺麗で耐久性のある木材タイプか安価で施工の楽なクションタイプかで迷って色々調べていたら、フロアタイルなるものが。
サンプルを取り寄せてみてよさげな質感だったのでこれに決めました。
購入したお店はこちら
裏にテープが付いていて貼るタイプと、賃貸等で簡単に撤去出来るように乗せるだけタイプがありましたが、安かった貼るタイプを購入。お値段6畳分で12,280円。
一般的な木材のフローリングだと、合板の安いやつでも1坪(約1.8畳)で7000~8000円とかなので激安ですね。
他のネットショップでもフロアタイル系を色々みて回りましたがここのは特に安かったです。

これが実物。厚みは2.5㎜。

質感はクッションフロアよりは良くてしっかりした木材の物よりは劣るぐらいの中間的な感じ。
素材はPVCで表面は固く、木目に合うように凹凸があります。
値段が安いので軽くてペラペラなのを想像していたら、1箱36枚(約3畳分)で15.5㎏ありました。重てえ…。

カットはカッターで薄いPP板を切るノリで簡単に出来るんですが…

切った側が上に若干反ってしまいます。

これを置くと段差が出来て結構引っかかるので、端のカットはこの反り上りが壁側に来るように切らないと駄目でした。
下の画像は上下逆でやってしまっています。

端を綺麗に収めるのに苦戦しながらも貼り終えたのでビフォーアフター。


まあ色々初めてだったにしてはいいんじゃないでしょうか(適当


フロアタイルと一般的な木材のフローリングを比較して気付いたメリットデメリット等。

まず、このタイルは熱による伸縮があるので多少隙間を開けて敷く必要があるのですが、

この隙間が真上から見ると結構目立つ。
気になる場合は予め目地の箇所に家具の傷補修用のペン等で着色しておくと目立たなさそう。

それとタイル自体は防水性がありますが、この隙間があるので液体をこぼすと下の合板まで染み込んでしまいます。
防水性を確保したいなら目地全部にコーキングをするか合板に防水塗料を塗る必要がありますね。

一方でメリットは
・木材タイプの1/2~1/3ぐらいの安さ
・タイル単位で剥がせるので補修が楽
・このタイルを貼るだけなら専門的な工具は不要

特にタイル単位での貼り替え補修が出来るのは同じく安価なクッションフロアには無いメリットですね。
問題は同じ製品がこれから先も入手出来るかというところですが、元が安いので全面貼り替えでもいいんじゃないですかね。

2階編へ続く。
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